おすすめのお話 【雨の季節に】

ヤギとライオン (トリニダード・トバゴの昔話)
 『子どもに聞かせる世界の民話』 実業之日本社
 『こども世界の民話(上)』 実業之日本社


梅雨に入りましたね。

雨の季節に、子どもたちと楽しみたい おはなし「ヤギとライオン」をご紹介。

夕立ちにあったヤギは ずぶ濡れになり、ライオンに誘われるままに 「ありがたいことだ」と思って ライオンの家で雨宿りをすることになります。

ところが、ライオンはバイオリンを弾きながら、ヤギに歌って聞かせます。
「雨の降る日にゃ うちにいて 美味しい肉のおいでを待つさ」

ヤギは、自分が その「美味しい肉」だと気づき、恐ろしさのあまり 毛が一本残らず逆立ちます。
でも、慌てましたが、落ち着いて歌い返します。
「きのう 殺した一万匹のライオン 一万匹のライオン 今日は何匹殺そうか…」

今度は、ライオンが慌てます。
半信半疑ながら 用心した方が良いと考えて、おかみさんを家から逃がし、息子を逃がし、とうとう自分も家から出て行ってしまいます。

そのすきに、ヤギは 無事にライオンの家から逃げ出すことができました、というおはなし。

短いおはなしですが、絶体絶命と思われる状況から、ヤギが知恵を使ってライオンを心理的に追い詰めていく様子は、おかしくもあり痛快です。
子どもたちは、おはなしを聞く時、いつも主人公に気持ちを重ね合わせて聞くので、小さくて弱い主人公が、大きくて強い相手を 知恵を使ってやっつける話が 大好きです。

どの季節に聞いても楽しいおはなしですが、雨の多い季節に聞くと、臨場感が増しますね。
難しいおはなしではありませんが、ヤギとライオンの気持ちが移り変わっていく様子を 十分に面白がれるのは、小学校中学年以上かもしれません。

語り手としては、ライオンの気持ちで歌う歌、ヤギの気持ちで歌う歌、そして攻守が変わっていくおかしさを、聞き手の皆さんと一緒に楽しみたいおはなしです。


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