おすすめのお話 【端午の節句 の頃に】

『くわずにょうぼう』 日本の昔話
 稲田和子 再話 赤羽末吉 画
 福音館書店


五月五日は端午の節句。

日本では、古くから、強い香りで厄を祓う菖蒲やヨモギを軒につるしたり、形が刀に似ている菖蒲の葉を湯舟に浮かべた菖蒲湯に入って、無病息災を願う風習がありますね。

そんな季節に、日本の昔話「くわずにょうぼう」を、子どもと一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。


欲張りな男が、「よく働いて飯を食わない女房だ」と喜んで嫁に迎えた美しい娘が、実は、蔵の米を食べつくしてしまう程大食いの鬼婆で、そのうち男も鬼婆に食べられそうになり…

男が、菖蒲が茂った中に隠れると、菖蒲はみんな刀になって男を守ってくれます。
鬼婆は、ヨモギが茂った所に転んで ヨモギの汁が付いて体がとけて死んでしまい、男は無事に助かりました…というお話。


美しい女房が長い髪をほどいたら、頭のてっぺんに 大きな口が ザクっと出てきて、女房は、そこへ にぎりめしをぽいっ、ぽいっと次々に投げ入れていく…という衝撃的な場面。
男はそれを目撃して、女房が鬼婆であることを知ってしまいます。

この場面、想像してみてください。
もしかしたら、具体的な絵を見るよりも、恐ろしいかもしれませんね。


ストーリーテリングでは、語り手が語るお話に耳を傾けているうちに、まるで自分がその場面を見ているかのように絵を想像しながらお話の中を進んでいきます。

お話を聞いていると、不思議と自分がすっぽりとお話の中に入り込んで体験しているような気持ちになります。
そうなると、怖さも格別。
そして 助かった時の安堵も ひとしおなのです。


昔話の中に、日本の風習を見る。

そんなことを 子どもと共有するのも、楽しみのひとつです。

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