おすすめのお話 【日本の秋の原風景を感じて】

風の神と子ども(日本の昔話)
『子どもに語る日本の昔話1』 こぐま社


柿や栗の季節になりましたね。
今年は 猛暑日続きの夏でしたが、店頭の果物に秋の訪れを感じます。

秋になると 子どもたちによく語るおはなしをご紹介。


ある秋の日。
お堂の前で遊んでいた子どもたちの前に 風の神(南風)が現れ、天を飛んで 子どもたちを柿や栗がたくさん実っている所に連れて行ってくれます。

そして、子どもたちが 喜んで柿や栗を食べて遊んでいると、早くも日が暮れかけ、気まぐれな風の神(南風)は 風を吹かせてどこかへ行ってしまいます。

あたりが真っ暗になってしまい、置いていかれた子どもたちは 泣いて助けを求めるのですが、風の神の母親に助けてもらい、別の風の神(北風)に 天を飛んで運んでもらって、子どもたちは無事に村へ帰って来る…という おはなし。


ストーリーテリングでは 見る絵がなく、語られるおはなしを聞くだけですが、このおはなしは、語っていても 聞いていても、ひんやりとした秋の風を感じながら 空を飛んでいる気持ちになります。
そして、どっさり実っているオレンジ色の柿、茶色の栗、たくさんの落ち葉がふかふかにたまっている山の中…と、日本の秋の原風景が心の中に広がります。

また、暗くなっても帰って来ない子どもたちを心配して探し回り、無事に帰って来たら大喜びする 村の大人たちの気持ちにも共感します。
温かな大人たちに守られている日常の中で、子どもたちは冒険するものなのだなぁと、子どもの健やかな育ちのための冒険の楽しさにも気付かされます。

「秋の日はつるべ落とし」とは よく言ったもので、秋分の日を過ぎると、急に日暮れが早くなる気がします。
そんな季節に、「風の神と子ども」を楽しんでみてはいかがでしょうか。

『おはなしのろうそく9』東京子ども図書館 にも収録されています。

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