子どもたちだけでお留守番をするようになるのは、いつ頃でしょうか。
ロシアの昔話「ババヤガーの白い鳥」は、マーシャ(姉)とワーニャ(弟)だけでお留守番をしていた時のお話です。マーシャが目を離したすきにワーニャがさらわれてしまい、マーシャは悪者ババヤガーから弟を果敢に奪還します。
自分たちだけでお留守番を任されるようになった時、子どもたちは自由で嬉しいのと同時に、無事にお留守番を全うするという責任も感じることでしょう。そんな時期にこのお話を聞くと、きっと他人事ではありません。
お話の中に「ミルクの川が、ゼリーの岸をながれていました。」という描写があるのですが、当時6歳の娘に語った時、娘は「ゼリーの岩がキラキラしてきれい!」と言っていました。「キラキラした岩」などとは語っていないのに、娘にはそんな絵が見えていたのですね。
また、「逃げる時、ワーニャ、引きずられて痛そう。」とも言っていました。お話には「マーシャは、ワーニャの手をひっぱって、いっしょうけんめいに、にげました。」とあるだけなのに。
子どもがお話をどんなふうに聞いているかが垣間見えた瞬間でした。